子プロセスの終了ステータス $?



  1. Perl




  2. 特殊変数



  3. here

子プロセスの終了ステータスを取得するには特殊変数「$?」を使用します。

waitで子プロセスの終了を待った]場合は、$?に子プロセスの終了ステータスを含めた複数の値が格納されます。またsystem関数を使って子プロセスを実行した場合にも$?が設定されます。

$?の解釈の方法はやや複雑です。$?には16ビットの値が設定されます。上位8ビットに子プロセスの終了ステータスが設定されます。下位8ビットの8ビット目には、コアダンプが生成されたかどうかを表します。下位8ビットの7ビット目までは、もしあればプロセスを終了させたシグナルの番号を表します。

|----------------------+----+------------------|
|           8          |  1 |       7          |
|----------------------+----+------------------|
             |           |          |
  終了ステータス    コアダンプの  子プロセスを終了させたシグナル
         発生

ですので、終了ステータスを取得するためには、$?を8ビット右にシフトさせる必要があります。

# 終了ステータスの取得
my $exit_value = $? >> 8;

コアダンプが発生したかどうかを見るには

# コアダンプが発生したかどうか
my $dumped_core = $? & 128;

とします。128は2進数になおすと 10000000 ですので、ビット積をとると8ビット目以外が0になります。子プロセスを終了させたシグナル番号を見るには

# 子プロセスを終了させたシグナル番号
my $signal_num = $? & 127;

とします。127は2進数で、01111111 ですので、ビット積をとると下位7ビットが取得できます。

子プロセスが終了したかどうかを調べる

wait関数はCHLDシグナルが発生すると制御を戻します。つまり、子プロセスが終了したときだけではなく、子プロセスが停止したり、再開したりした場合にも制御が戻るということです。

子プロセスが確実に終了したかどうかを調べるには、WIFEXITED 関数を使用します。

use POSIX q(:sys_wait_h);
my $is_finished = WIFEXITED($?);
子プロセスの終了ステータスを見るサンプル

子プロセスの中でdieを呼んだので終了ステータスは255になります。親プロセスがこのステータスを取得できているのがわかると思います。

use strict;
use warnings;

use POSIX qw(:sys_wait_h);

my $pid = fork;

die "Cannot fork: $!" unless defined $pid;

if ($pid) {
  # 子プロセスの終了を待機する。
  wait;
  print "親プロセス( 子プロセスID: $pid )\n\n";
  my $exit_value = $? >> 8;
  my $dumped_core = $? & 128;
  my $signal_num = $? & 127;
  
  my $is_finished = WIFEXITED( $? );
 
  print "子プロセスの終了コード: $exit_value\n";
  print "コアダンプが発生したかどうか : $dumped_core\n";
  print "子プロセスを終了させたシグナル : $signal_num\n";
  print "子プロセスが終了したかどうか : $is_finished\n";
}
else {
  # 子プロセスで2秒待つ
  sleep 2;
  print "子プロセス\n";
  die;
}

実行結果は

子プロセス
Died at c.pl line 29.
親プロセス(子プロセスID: 13830)

子プロセスの終了コード: 255
コアダンプが発生したかどうか : 0
子プロセスを終了させたシグナル : 0
子プロセスが終了したかどうか : 1

のようになります。



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  2. 特殊変数



  3. here

サブルーチンの引数 @_



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  2. 特殊変数



  3. here

「@_」には、サブルーチンの引数が代入されてきます。

@_

サブルーチンで引数を受け取るには一般的に以下のように記述します。

sub foo {
  # サブルーチンで引数を受け取る
  my ($arg1, $arg2, $arg3) = @_;
}

ファイルの内容をすべて読み込む

Perlでファイルの内容を一括して読み込むには、どうすればよいでしょうか。慣例的に、次のような記述によって、ファイルの内容を一度に読み込むことが多いです。

my $file = 'a.txt';
open my $fh, '<', $file
  or die "Can't open $file: $!";

# ファイルの内容を一度に読み込む
my $content = do { local $/; <$fh> };

doブロックは最後に評価された値を返すものです。

localによって、ファイルの中での改行を表す特殊変数「$/」を未定義にしています。

これによってファイル入力演算子「<$fh>」が、ファイル全体の内容を返すようにしています。

そして、スコープが終わると「$/」は元の状態に戻ります。

ファイルを一度に読むこむ関数を標準で持たないPerlでは、このようにしてファイル全体の内容を読み込むことがあるということを覚えておきましょう。

プロセスIDを取得する $$



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プロセスIDを取得するには特殊変数「$$」を使用します。

my $process_id = $$;

プロセスIDとは、OSがプロセスを一意に識別するために、プロセス起動時に割り当てる識別子のことです。

処理にかかっている時間を調べる

バッチ処理のプログラムなどを作っているときに、処理の開始から処理の終了まで、どれくらいかかったのかということを知りたい場合などがよくあります。

大きなzipファイルをダウンロードしたり、大量のデータをデータベースなどに挿入している場合は、どれくらいかかっているのかということを知りたいですね。

このような場合は、処理の開始時間と狩猟時間をtime関数を使って取得して、処理にかかった時間を計算します。

# 開始時間
my $start_time = time;

# 処理
...

# 終了時間
my $end_time = time;

# 経過秒数
my $process_time = $end_time - $start_time;

print "$process_time\n";

終了時間から開始時間を引き算すると、処理にかかった時間を計算できます。